
今って「奥行を楽しむ時代」になってきていると思っていて、表面的にいいものっていうよりも、その商品にあるバックグラウンドであったり歴史だったりとかっていうものが、価値になりやすくなってきていると思います。
日本の職人がつくりだす商品って一歩奥に入るとめっちゃカッコいいんですよ。
そう話すのは、フリーランスのマーケターとして活動している、ホーリーさんこと、「堀澤 佑太さん」です。
飲食店のコックさんから、マーケターに転身し、今では数々の実績を持っているホーリーさん。最近、複業活動を経て独立されたということで、ぜひ応援したいと思い、インタビューさせてもらいました。
マーケター←コンサル←営業←コールセンター←コックさんという異色の経歴を持つマーケター。ビジネスの利益改善や、集客まわりの施策を得意としており、売上5億のプロジェクトを30億まで成長させるなどの実績を持つ。現在は「価値デザイン」という屋号で、フリーランスで活動中。
ビジネス成功の請負人として、フリーランスのマーケターとして活動中

――ホーリーさん、本日はよろしくお願いいたします! まずはフリーランスとしての活動内容を教えてください。
堀澤 佑太さん(以下、ホーリー):フリーランスのマーケターとして、事業企画・戦略の立案といったコンサルタントとしての活動や、ランディングページの設計、SEO、広告運用、CRMといった各マーケ施策の実行まで、ビジネスの成功に必要なマーケティング活動をすべて支援しています。
――ビジネスの成功に必要な活動すべてとはすごいですね! 具体的にはどんな実績があるのですか?
ホーリー:ビジネスの利益改善や、集客まわりの実績だとこんな感じです。
- 年間赤字9,000万円のプロジェクトを2年で年間黒字4,000万に改善
- 売上5億円のプロジェクトを30億円まで成長
- toCサービスの新規獲得件数を前年度比で300%成長
- toB向けの営業で新規獲得件数数、年間240社達成
――・・・実績がエグいですね(汗)
ホーリー:クライアントの展開しているビジネスについて損益計算書(P/L)や顧客生涯価値(LTV)など把握した上で、ビジネスの成長にがっつりコミットすることが多いですね。
――ビジネス成功の請負人って感じですね! マーケターとしてどのくらい前から活動されているんですか?
ホーリー:会社員時代を含めると6〜7年くらいになります。これまでのキャリアを紹介すると、高校卒業後、飲食店のコックからキャリアをスタートしたんです。
そこから転職して、コールセンターでプレイングマネージャーとして働きました。その後、さらにジョブチェンジして営業も経験しています。
営業も得意でして、メディアの広告枠を売る営業をしていたのですが、年間で240件の顧客を獲得して、勤めていた会社でトップの成績でした。
――営業でも実績があって、すごいです…! 商品やサービスを「売る力」がとてもあるんですね。
ホーリー:僕の一番の強みは、顧客に商品やサービスの魅力が「伝わる形」に変換できることだと思っています。
広告のクリエイティブやランディングページなど、顧客に刺さるコピーや見せ方を設計するのが得意な方だとは思っていますね。
僕が担当したとある美容系の広告運用案件で、顧客の生活シーンにそったコピーを設計して配信したところ、獲得単価が7円で広告を運用できたこともあります(笑)
お店やサービスを「救う側」になりたいという想いからマーケターに

――元コックさんだったということにもびっくりしているのですが、どうしてマーケターになったんですか?
ホーリー:飲食店で働いていたときにまわりの店がつぶれていくのをたくさん目にしてきたんですよ。
「いいものを作れば売れるはず」と思って頑張るんですけど、集客に力をいれてないことが原因でつぶれていくお店が本当に多かったんです。
実は僕の実家も飲食店を経営しているのですが、集客にとても苦労していたんですよね。
そんな集客がうまくいかずにつぶれていくお店やサービスを「救う側の人間になりたい」と思ったんです。
価値って人との間にできるものなので、人との間に価値があるっていうところに対して、その間を埋められないんだったら価値って生まれないんですよ。
その間を埋めて価値を生む活動をマーケティングだと思っているんです。なので僕は、お店やサービスの価値をデザインして、苦しんでいる人を救うために、マーケターとして活動しています。
「成約件数ゼロ」時代の経験が原動力に

――少し話は戻るんですが、営業・マーケターとして実績がたくさんあるホーリーさんですが、もともとそういったセンスはあったんですかね?
ホーリー:いや、そんなことはないですよ。結構ギリギリの精神状態で働いていていることが多いです(汗)
――そうなんですね。特に一番ギリギリだった時期ってあるんですか?
ホーリー:一番ギリギリだったのは、営業を始めたときですかね。
25歳くらいの時にコールセンターの仕事から営業にジョブチェンジしたんですよ。さっきお話した年間240件の顧客を獲得したときの会社なんですけど、それは2年目の結果なんですよ。
1年目の結果はどうだったかっていうと、入社から3カ月のあいだ1件も成約がとれませんでした。コールセンターの仕事をしていたおかげでアポはとれるのですが、商談となると全然ダメで。
とある転職系サービスのトップ営業マンだった人、僕の師匠なんですけど、一緒に同行してくれていたんです。
その人から毎回、「なんでダメだったと思う?」と聞かれて答えたら、「違う、もっとよく考えて」とずっと言われ続けて、師匠が納得する答えも返すこともできませんでした。
なんとかしようと思って、毎月20冊以上の本を読んで、学んだことの実践もしていたんですけど、それでもまったくダメで。
そして最終的には「お前はもう営業にいくな」と言われてしまい、見放されてしまったんですね。
――それは辛かったですね。。。
ホーリー:はい。もう悔しくてしょうがありませんでした。悔しすぎて、見放されてあとも1人で勝手にアポイントをとって営業活動は続けていました。
そんな時、初めて1件契約がとれたんですよね。その時、これまで師匠に言われていたことや、たくさんの本を読んで学んだこと、これまでの経験がつながる感覚があって、そこからは一気に営業の成績を伸ばすことができました。
当時は本当に辛かったですが、この経験が今の僕を作っているので感謝しています。
価値をデザインすることで、職人さんを救いたい

――屋号を拝見したのですが、「価値デザイン」って素敵な屋号ですよね。どうしてこの名称にしたんですか?
ホーリー:さっき、価値って人との間にあるものだって話をしたじゃないですか。伝わらなきゃ何も起きないし、ビジネスの成功にもつながらない。そこを「伝わる形」にデザインする仕事がマーケティングだからという理由で、『価値デザイン』という名前にしました。
一番思っていることが何かっていうと、マーケティングって難しいものだ、と思われているのが嫌で。実はマーケティングって、仕事をやっていれば誰しもがやったことがあるものなんですよ。
チラシや営業といった、売ろうとするためにする活動もそうですし、商品をお客さんのために良くしていこうっていう活動のすべてがマーケティングなんです。
僕は、マーケティングっていう活動の本質である、価値をデザインする方法をすべての人に伝えていくことで、たくさんの人を救うことができればと考えています。
――ありがとうございます。ちなみに、特に救いたい人っているんですか?
ホーリー:日本の職人さんを救いたいですね。
良いモノを作る人って、売るのが下手なんですよね。本当に下手なんです。「いいよいいよ、持ってきなよ」とか言っちゃうんですよ(笑)。
僕も料理人という職人側の人間だったわけなんですけど、作っている本人にとってはそれが当たり前なので、こんなの大したことないって思ってるんですよね。
結果、本来ならば世の中に価値を提供できるはずの商品や人が埋もれている状態なんです。
その最たるものが、日本の職人がつくった商品だと思っていて、いま日本って海外から「安くて、おいしいものが食べられて、過ごしやすくていい国」だねって言われてるんですよ。
昔は、日本ってちょっと高級な旅行先だったんです。なのに、色んなモノが安くなったからそういうような印象持たれてしまっていることに対して、疑問を感じるんです。
今って「奥行を楽しむ時代」になってきていると思っていて、表面的にいいものっていうよりも、その商品にあるバックグラウンドであったり歴史だったりとかっていうものが、価値になりやすくなってきていると思います。
そういう意味だと、日本の職人がつくりだす商品って一歩奥に入るとめっちゃカッコいいんですよ。
作った人の想いや、エピソード、商品の歴史だったりとか。本当はもっと価値があるものばかりなんです。それなのに変に安売りしてしまって、作り手がお金に困って苦しんでしまっている状態をなんとかしたいんですよね。
なので僕は、職人を救う側として、その商品や人の価値をデザインして、より多くの人に価値を感じてもらうために活動していければと考えています。
売り方がわからない人はまずは連絡してほしい

――最後に将来のクライアントへ一言お願いします!
「良いものなはずなのに、なんで売れないのかわからない」って思っている人がいれば、ぜひご相談ください。そういう人たちを積極的に手伝いたいです。スタートアップで頑張っている人も大歓迎です。成果を出す自信はあります。まずはお気軽にご連絡ください。
――とても頼もしいですね!これからのホーリーさんのご活躍を応援しています。本日はありがとうございました!
取材・記事執筆:ジョン・マッツー(https://twitter.com/your_no2)
写真:藤田昂平(https://twitter.com/kouhei_fjt)